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「「WeLCOME To xxxTWiNS TaLE」」 (雛祭りは?)(…3月はWDだよね!…だってさ)
此処はツバサの双児吸血鬼を愛する管理人の、妄想の捌け口となっております。
9割方女性向け表現を含みますので、苦手な方は今すぐブラウザバックを。
双児への愛と欲望に満ちた同志の方は、どうかABoUT&伽の案内処へ。
BoMBは1000毎、又は並び、又は階段。おまけでイベント日付。詳細はABoUTにて。

では、とびっきりの悪戯をどうぞご覧下さい。。>>>Since.2007/10/31(Wed)

  お礼文⇒現在二種類
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現実逃避SS~After星神
 




「いえね、別に良いんですよ。学生は勉学が本業ですから」

男の朗々とした声をBGMに、シャープペンの先が紙の上を走る。

「でも以前貴方が払うといった授業料がまだ未払いなんですよねぇ」

その言葉に瞬間文字を綴る手が止まりかけ、先程より勢いをつけて再開される。

「試験期間が終わるまでお預け、でしたっけ?でも試験期間はもう過ぎてますよね、一週間くらい前に」

震える手の先でペンがノートに強く食い込み、紙が小さくよれた。
残り僅かな芯が次第に悲痛な声を上げ始める。

「…で、僕は何時まで待たされれば良いんでしょうね、神威?」

---とうとう断末魔が上がった。
と、同時に修羅の視線が男を射抜き、鋭い怒声が鼓膜を貫く。

「うっせぇ!補習があんだよっ!俺だって好きでやってるわけじゃないっっ!!」
「好きでやってたらただの馬鹿ですよ。あぁ、やらざるを得ない人も馬鹿ですよね、すみません気付かなくって」
「………て、めぇっっ…!!!!」

先程からいけしゃあしゃあと笑んでくる男に本気で殺意が湧き、視線が一段と鋭利な切っ先となり男に突き付けられた。
だが一般人なら視線を合わせた瞬間に固まるか脱兎の如く逃げ出すそれに、男は微塵も動揺した様子はない。どころか、ますます笑みを深めた。

「だからちゃんと待ってあげてるじゃないですか。ねぇ、僕は怒られるような事はしていはずですよ」

君と違って約束を守ってるんですから。
笑顔の後ろに浮かぶ冷え冷えとしたケダモノの仮面がそう無言で主張してくる。
元来真面目な神威はそれについ後ろめたさを感じて圧されるが、何も神威だって約束を破っている訳ではない。神威や一部の者にとって、試験期間は未だ続いているのだから。
けれどそれは最初に受かっていればとうに終わっているはずのものだ。だからこそ男の苛立ちを煽っているといってもいい。
それでも神威の意志ではないのだから、それは主張しておきたいところだ。

「…俺だって、何も怒られるような事はしてないぞ。真面目に勉強してるだけで」
「真面目に勉強してたら普通補習は受けないはずですがね」
「っ、それは、…!」

神威は幼い頃からあまり学校に行く事が出来なかった。
それは自身が内包している能力と深い因果関係にあり、神威の意思によるものではなかった。むしろ出来るものなら普通に行きたかったが、自らで舵の取れない力は外へと向けられ、周りを傷つけてしまう事が多かった。
だから自然と学校と言う場所とは疎遠となり、家で母に教えてもらう事の方が多かったのだ。ただしその内容は、学校で習う教科より各地に散らばる霊能に関するものが多数を占めたが。 

「………そんなに欲求不満なら、女でも引っ掛ければ良いだろ」

実際男は神威に手を出しながらも、よく気紛れに女にも手を出した。それを男は悪いとは微塵たりとも思っていなかったし、神威も気にする事はなかった。気にしたところで倫理観など端から持っていない男に期待するのが間違いだと割り切っているとも言える。
だが、こんな時に限って男は神威にばかり執着して見せるのだ。

「今はそんな気分じゃないんですよ」

酷薄な笑みが男の口元を彩った。思わず神威は胡乱げな視線を向けた。


「目の前でお預けをされているものの方が、すぐに手に入るものより気を引かれませんか?」


堂々と物扱いかよ、おい。だったら鬱陶しいから他当たれよ馬鹿野郎。人を女の代わりにすんじゃねえよ、ていうかお預けって自分で犬扱いか、俺より馬鹿だろあんた。
百万語が胸中を渦巻き、呆れが表情に浮かび上がりそうになる。しかしここで素直にそれを表わしても、男には暖簾に腕押しだろう。
だから神威が勉強の疲れも相俟って、全てを放り投げたくなってしまったとしても仕方のないことだろう。

「…分かった、授業料を支払ってもいい。けどな」
「何ですか?」
「俺が留年するような事態になったら、あんたが何とかしろよ」

付き付けられた台詞に男はらしくなく眼を見開いて瞬かせたかと思うと、人の悪い笑みを浮かべて言った。

「えぇ、もちろん。ちゃんと責任を取ってあげますよ」

そう宣言した男はシャープペンを放り投げた神威の手を取って、指先にキスを送るとやんわりと食んだ。

「っ……、どんな責任の取り方をするんだかな」
「君はどうして欲しいですか?」

艶然と哂う男は面白そうな色を瞳に浮かべて問い掛ける。
それに神威はしばし宙に視線を彷徨わせた後、不意に何かを思い付いた様子で男を真っ直ぐ見つめて言った。


「別にあんたは要らないから、金だけ寄越せ」
「………」


---あまりに強かな十六歳の少年の口から出た台詞に、星史郎はサングラスの奥で視線を遠くへと彷徨わせた…。




【FIN】
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▼後語り▼
色々ごめんなさい…!
いや、たぶんこの二人の間に愛情は「少し」くらいはあります。
ただそれより打算やお互いの強かな部分が先行するだけで。(質悪い)

あ、ちなみに私は補習とか受けてません。どうやらなさそうです。
ただ神威にやってみてもらいたかっただけですので、あしからず。(ごめんよ神威/笑)
お粗末さまでしたー。
火-KaGaRi-狩 2008/02/19(Tue)01:48:46 編集
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火-KaGaRi-狩
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性別:
女性
職業:
学生(not未成年)
趣味:
睡眠&妄想
自己紹介:
神威という存在に惹かれ続けX年、とうとう至上の片割れを発見。
同属に電光石火でROM専から萌え落とされ墜落。

双児への愛が溢れる限り叫び続けます。
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